ドライマウスとは、口腔乾燥症(こうくうかんそうしょう)ともいわれ、口の中や喉の渇きを主訴とする症状が現れます。人口は800万人と推定されており、男性よりも女性に多く現れ、特に50代以上の女性に現れやすい症状です。
症状
- 口がからから・ねばねば
- 口が渇いて上手く会話ができない
- 口の中や舌がぴりぴりする
- 舌が痛い
- 舌の痛みで、食事ができない
- 食物が口の中でくっつきやすい
- 唾液が出ないと感じる
- 唇がひび割れして痛い
- 食事中水をよく飲む
- 虫歯・歯垢・舌苔の増加
- 口臭がひどくなった
- 歯周病がひどくなった
- 夜間に口の渇きで目が覚める・眠れない
原因
- 加齢による唾液腺の委縮で唾液分泌量が低下(80歳では若い時より25%も低下)
- 食生活(唾液の分泌が少なくて済む食物が増えたため、分泌量が低下)
- 精神的ストレス(自律神経のバランスが崩れ、交感神経が刺激されることで唾液分泌抑制)
- 口呼吸(鼻炎や鼻疾患・癖で、口で呼吸すると、唾液が蒸発して口が乾燥する)
- 多尿(糖尿病・腎臓病・尿崩症・飲酒など)
- 放射線療法
- 下痢(水分減少)
- 発汗過多(水分減少)
- 熱性疾患(水分減少)
- 薬物の副作用(抗うつ薬・鎮痛剤・降圧剤など)
- 唾液腺疾患(腫瘍など)
シェーグレン症候群 (自己免疫疾患で、眼の乾きもみられる)
治療法
生活指導や対症療法。
口の中の粘膜保護が必要なことから、保湿力の高い洗口液、保湿ジェル、スプレーによる噴霧など、症状に応じて処方、投与します。
また、ガム療法・味覚刺激療法・唾液線マッサージを患者さん本人にしてもらいます。
お勧めは、コンビニエンスストアでも買える、甘くて酸っぱい梅干しのお菓子です。
薬の副作用が原因ならば、薬の変更を考える必要もあるかもしれません。
唾液線疾患(腫瘍など)ならば、手術が必要なこともあります。
シェーグレン症候群ならば、有効な薬があります。(特定診断が必要です)
原因が多様ですので、専門の歯科医院を受診することを、お勧めします。
|